〜Q&A​〜なかなか妊娠できない​

なかなか妊娠できない④

2018.08.30

Q 先日、妊娠できない原因の半分は男性側にあると聞きました。近々結婚の予定があり、いずれ子供も欲しいと思っていますが、日常生活上気をつけることや、病院を受診した方がいいことがあれば教えてください。(28歳男性)
A
不妊カップルの男性側の問題は、精子をつくる機能が悪く、動いている精子の数が少ない、精子の通り道が詰まっていて精子が出ない、勃起不全、射精障害など性行為がうまくできないことです。精子の状態や性機能は女性同様、加齢とともに低下しますが、さらに生殖能力が落ちないよう、肥満や糖尿病などの生活習慣病を予防することが日常生活上、大事です。1日3食のバランス(カロリー、ビタミン、ミネラル)のとれた食事、適度な運動、十分な睡眠、深酒、喫煙をやめること。また、精巣は温めると精子をつくる力が落ちるため、長時間サウナに入る、膝上にパソコンをおいて仕事する、きつ目の下着を穿くことは避けるようにします。性感染症の可能性がある場合や、陰嚢に血管の瘤が数珠(じゅず)状に浮き出ている状態(精索静脈瘤の可能性)は、診察を受ける必要があります。最近では、ブライダルチェックとしてカップルで受診されるケースも増えています。

投稿者:おかだウィメンズクリニック

なかなか妊娠できない⑤

2018.08.30

Q なかなか妊娠しないため、夫婦で不妊症検査を受けたところ、精子の数が少なく動きもよくないと言われました。主人はBMIが26と肥満なのですが、精子の問題と関係がありますか?
A
肥満は、高血圧、糖尿病、高脂血症といった生活習慣病との関連が強いことが明らかですが、男性不妊も引き起こす要因とされ、具体的には内臓脂肪の蓄積が、男性ホルモンの低下やインスリン抵抗性の増加などの内分泌環境の変化、活性酸素の増加などの炎症性変化を引き起こし、その結果、精子数の減少、運動率低下、奇形率上昇といった精液所見の悪化が起きると考えられています。 対策として、食事療法と運動療法を行い適正なカロリーバランスにすることで、男性ホルモン、インスリン抵抗性が正常化し、精液所見が改善することがわかっています。また、減量がどうしても難しい場合、食欲低下薬やある種の酵素阻害剤、男性ホルモン補充治療などの治療を試みることもあります。 肥満の方全てが男性不妊になる訳ではなく、ご主人の精液所見の悪化が別の原因による可能性もありますが、若い生殖年齢のうちに、生活習慣を改善し、標準体重を維持することは、生殖能力の向上が叶うだけでなく、将来のメタボリック症候群の予防にも大変重要なことです。

投稿者:おかだウィメンズクリニック

なかなか妊娠できない​⑥

2018.08.30

Q 夫36歳、妻34歳の夫婦です。二人目の子供が欲しくて1年ほど経ちますが妊娠しません。一人目は自然に授かったのですが、産婦人科を受診した方がいいのでしょうか?
A
俗に言う「二人目不妊」は、一人お子さんがいて、その後次のお子さんがなかなかできない状態であり、不妊症治療を受けているカップルのうちの約3割とされています。出産後の授乳期間中は卵巣機能が低下していますが、授乳を終了してからも月経不順がある場合は、排卵が正常に回復していないこともあるため、早めにホルモン検査を行うことが必要です。また、出産が帝王切開だった場合や出産後に骨盤内感染が起きた場合などでは、卵管周囲に癒着が生じ、卵管の閉鎖や卵子のピックアップ障害などが起こっている可能性もあります。さらに、男女とも、30歳後半から卵子、精子の質の低下や卵巣機能、男性機能の低下が徐々に起こるとされており、一人目を妊娠された時と比べ、今後さらに妊娠する・させる力が低下してくることも考えられます。統計上、1年間避妊をせずに普通に夫婦生活を続けていれば 、約80%の方が妊娠するということもあわせて考えると、検査をして頂くことをお勧めします。
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投稿者:おかだウィメンズクリニック

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